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月に一回発行される園内便り「創造の森」に掲載されている園長 木村 仁の父母に向けてのメッセージです
2017年度7・8月号
『人間と人工知能」・人工知能を友とする人生を生きる』
~ 数十年後を見据えた人生を考察しつつ生きる ~
数年前のこと高校生の孫がスマホを見せながら「じっちゃん!このスマホが話すんだよ」
“スマホが話をする?じゃあさ。大好きだよ、と言ってみて?”
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ありがとうございます*
“面白い!”
スマホと会話ができる。初体験でした。おもしろい時代になったものです。
真っ白なアザラシが大きな目を静かに開けたり、つぶったりしながら優しく頭をなでると、甘えた声で“ありがとう。大好き!”と答える。話をするペットです。それは、それは、目がかわゆい!私も欲しくなりました。人間が開発した人工知能、面白い!
今、話題になっている中学生14歳、藤井4段が29連勝で日本中が湧いています。彼は、小学生から人工知能で学んでいた。しかし、人工知能のポザンナという将棋士?に人間は、勝てないようですね。ポザンナは、8千億手から1兆手を考えるというのです。人工知能同士で1日対局させると、自己学習して勝手に成長して強くなるという。何十年前から自動車が話をするというアメリカのテレビドラマを知っていいますか。現在も放送されているかも。「ナイトライダー」。ユーモアがあって楽しく見ていました。そのうち自動車が話してくれる時代が来るかも!今後どんな時代が来るのだろう楽しく待ちたいものです。
私が、30歳でキリスト教会牧師になった1968年に、“人間が何か変だ”と感じたのです。
頭の回転が良い男女十数人と関わり話している時に感じたのです。言葉で表現していることに違和感を感じたのです。何かが変だ!と感じて五十年になろうとしています。この五十年で、テレビゲ-ムから始まりスマホ、そしてロボットが人の感情も読み取り話すようになってしまった。人工知能は、どこまで成長変化していくのか、人間には行く末が分からなくなってきているように思える時代になってしまいました。
「2045年には、人工知能が新しい人工知能を生み出すようになり、もはや人間には未来予測ができなくなるほどのスピードで社会が変革していく」。と多くの研究者が感じているとのことです。“福島原発事故”人間には、負えなくなった世界を連想してしまうのは、私だけだろうか。
私は、中学時代にチャップリンの映画「モダンタイムス」をみて、彼が訴える「人間は、人間が創った機械の奴隷になってしまう」という未来に対する警告を知りました。この警告は、私の心から離れないものになっていて、現在も考察を続けています。トモエの教師研修でも観て学び、人間の未来を予測しながらトモエの生活環境を創ろうとしています。
私が30歳からひとつひとつ実践してきた基礎となるものは、「人間に関わるすべてのこと(学問)」を考察することに心掛けてきました。それらは、人間を基礎的で総合的に探求すること、(人間の基礎科学の道)を基礎とし生涯歩むことと、心に決めて歩んできました。
未来に何が起きるのかを感じながら、自分の人生を日々創造していける人間の手助けに
なりたいとトモエを創っています。「お互いの立場をありのままに認めることから始まり,互いに補い合って生きる生活環境」を、みなさんと一緒に創造しているのです。
例え、人工知能の時代が来ようと、産業革命が起きようと、自分自身を見つめ好きな人
を多く創り、自分の人生を創り出す人間になれる生活環境をトモエは創り続けます。
人工知能と上手に付き合えるたくましい人間をトモエの生活環境で創りましょうよ。
私は、乳幼児期の子どもだけでなく家族も含め、人と親しく、自然と親しく関わることで人間の脳を球体的に養へると確信をもって50年前から実践しています。
人間が創った人工知能と賢くお付き合いするためには、以下のことが基礎となるでしょう。
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乳幼児期から人と親しく関わることで自分自身がよく見えて、自分が育つ喜びを体験する。トモエは、好きな人を自分で見つけ、好きな人といっぱい遊び、好きなことに集中できる生活があります。親友家族を創り卒園後も交流を深めています。
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乳幼児期から自然と親しみ五感を球体的に家族と共に育てることに心がけています。乳幼児が自然と関わることは、ありのままを受け入れる感覚が育つのです。自然と人間は、地球上で共生している存在です。人間は、人工知能とは違う、神秘と不思議に満ちあふれた可能性のある存在です。お互いに人間の素晴らしさを認識し合う世界に。
3人間は、胎児期乳幼児期に五感が刺激され気質や個性が創られます。大人の快不快をありのまま受け入れるのです。大人の精神安定をまず創ることに心がけてきました。
大人も子どももひとりの人間として、お互いに本音で自己表現し合い、お互いの立場を理解する努力ができやすい生活環境を創ってきました。
私は、お互いに心が通い合う関係が幸せの土台になると信じて生活環境を創っています。
以下の言葉は、私が最も大切に実践している、ポール・トゥルニエの言葉です。
『子どもは、大人から敬意を払われている度合いに応じて自分の人格を意識し、自分の人間としての尊厳を自覚して自分自身を尊重するようになります。
のちに、大人なになってからの道徳的態度全体に影響を与えることになります。』
『子どものころに遊ぶすべを心得ていた人は、大人になって働くすべをわきまえた人間になります。こうゆう人は、ものに集中する能力とか共同作業のコツ、アイディアを生みだす力など、子どもの頃に遊びのために磨いた才能を、大人になった現在、仕事に生かすことができるでしょう。』
ポールは、私の心の親友に勝手にして生きています。いつまでも、心の中に生き続ける人は、みな親友になっちゃっています。人工知能(知りたい資料集め)も親友にしちゃおうかな!そして、『ナイトライダー』も・・・
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