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2012年度11月号
『幸せになろうよ』
「幸せの基盤は、母親にあり」
“そんなこと言われても、私困るわ”
「だって、そ~なんだもん」
~母親の苦悩に寄り添い40数年~
園長 木村 仁
 
 「人間の命は、男女の信頼から、肌の触れ合いによって生まれてきます。信頼から生まれた命は、信頼される喜びを肌で感じ、自分を信頼する喜びを身につけながら、人をも信頼する喜びを生活の中で体験します。人間は、信頼関係の中で喜びが力となって生きているのです」。これらは、人生の原則です。
 
 
 「すべての人間は、母親から生まれてきます。その母親の子宮の中で命が育まれ、この世に誕生してきます。その命は、母の胸の中で安定して育つものです。母親の精神的な安定が最も大切にされるべきです」。
 
 
 これらのあたりまえのことが、日々の生活の中で忘れ去られている時代であると、私は思っています。
 
 原則が重んじられない世界は、常にぶれた人生を歩く人が増えるのは当然です。人生の基礎(個性や気質形成の基盤)が創られる胎児・乳幼児期が人生で最も重要であることを多くの人は知っているのです。・・が、実際には、軽視されているのが実状です。
 
 その重要な時期の乳幼児に寄り添って生きなければならない母親の生活・精神環境は、大人社会からは、軽視されてきていると、私は40数年の園長生活で感じて生きてきました。なぜなら、乳幼児と母親の生活環境を軽視することは、様々な複雑な形で心の病(様々な犯罪も含めて)として現れ、悲劇が日々増えてきている時代になってしまったからです。様々な、これらの状況は、文明病、複雑な複合汚染としかいいようがありません。
 
 これらの原因は、夫婦・親子・家族・家庭を創るという原則が徐々に失われてきているからなのです。昔は、地域社会が家族を支える働きをしてきました。現在は、大人たちは批判はするが温かく若い家族を見守り補うことをしなくなったので『核家族化』し、孤立している家族が増えているのです。
 
 このような生活・精神的環境を少しでも少なくなることを願って努力してきた結果が「トモエの生活環境の創造」になったといえます。
 
 胎児と乳幼児とその母親、夫、そして家族を支えることが、幸せ・平和的な生活・精神環境の創造になると確信し、実践し続けています。
 
 園長の人間探求は、生きている限り、続けなければならないことなのです。なぜなら、人間は、不思議と神秘に満ち溢れているものなので、永遠に探求しなければならないのです。
 
 2012年度の教育説明会で話したポイントのみの内容を見てください。人生・教育の原則をまとめたものです。この話の内容を、テープ起こしをしてくださる方がいます。出版社を探して本にする予定です。
 
 多くの方が幸せで平和に生活をしてほしいと願う思いから本の出版を計画をしています。
 
 『人生・教育の目的は、人が幸せで平和に過ごすためのものと思います』
 
 『幸せの基礎となるのは、自分と自分・自分と人とが心地よい心の交流が生まれた時でしょう』
 
 『幸せの基盤となるのは、家族の信頼関係が日々創造されることを言うのではないでしょうか』
 
 
 
2013年度教育説明会
                                学校法人創造の森学園
                                      札幌トモエ(家族の)幼稚園
                                               理事長・園長 木 村  仁
『教育(人生)の目的は、幸せで平和に生きること。
これらは、トモエの具体的な実践目的。人生の原則・法則を探求しています』
・教育・人生を知ることは、自分・人を知ることから始まる。
 
 
1、幸せの基礎的で具体的実践。理解し合える精神的な環境を創造し、援助しています。
 
 夫婦がどう理解し合うかが基本です。(夫婦は、社会構成の核なのです)。
 夫婦は、理解し得ないことがあることをお互いに理解して、理解しようとすることが愛情となるのです。
 夫婦は、信頼し合って結ばれたのですから、信頼関係をお互いに深めることが夫婦の努めです。
 信頼関係から夫婦が肌を触れ合い、「命が誕生」するのです。
 その命は、信頼されて信頼される喜びを肌で感じ、自分を信頼する喜びを知るのです。
 親の信頼は、子どもにとって人生の生きる力の基盤となるのです。後に、自分を信頼することを基礎に して、人を信頼する喜びを身につけるのです。その信頼関係が、幸せのエネルギー源になるのです。
 
 ・乳幼児は、信頼されることの喜びが、生きる力となって生きている存在です。
 ・乳幼児は、夫婦が創り出す『信頼という空気』を吸って生きているのです。
 ・信頼を日々お互いに創造するために応援します。
 
 
2、家族的な生活の創造。お互いに補い合って生きる生活環境を創造しています。
 
 ・乳幼児期の子どもは、人間の中で最高に感覚が研ぎ澄まされた人たちです。
  母親を核として、多くの人たちの助けがあることで、素敵な感性を持った大人に育つのです。
  乳幼児期に温かな家族的な生活環境の中で育てられると、自分を見つめつつ、人に配慮ができる   優しい大人になるのです。
 
 ・乳幼児は「人間とは何かを知る基礎」となります。乳幼児理解を深めることで、人間の素晴らしさを    学べます。乳幼児理解は、生涯素敵な親子関係を保ち続けられるのです。乳幼児理解は、永遠に   続く子孫への贈り物になります。
 
 ・母親が乳幼児期の子どもと関ることは、人生最大の事業です。母親という働きは、どんな人間・人    格を創るかという偉大な役割を持っています。認識を高め、誇りを持てるように援助しています。
 
 ・母親は、『母港・母なる大河・母なる大地・女神』と言われます。偉大な働きをしている母親を応援で   きることを、光栄に感じています。感謝です。
 
 ・母親は、幸せで平和的な生活を創造する基礎(原則・法則)的な存在なのです。
 
 
3、乳幼児を尊い命・人格者として尊厳を持って関わることの重要性を訴えてきました。乳幼児から、人間の神秘と不思議を探求し続けています。
 
 『子どもは大人から敬意をはらわれている度合いに応じて自分自身の人格を意識し、自分の人間と   しての尊厳を自覚して自分自身の人格を尊重するようになります。のちに、大人になってからの道徳  的態度全体に影響を与えることになります』
 
  『子どもの頃に遊ぶすべを心得ている人は、大人になって働くすべをわきまえた人間になります。こう  いう人は、物に集中する能力とか共同作業のこつ、アイ ディアを生み出す力など、子どもの頃遊びの  ために磨いていた才能を、大人になった現在、仕事に生かすことができるのです』
スイスの精神医学者ポール・トゥルニエ博士の言葉から。
 
 *胎児・乳幼児から、人間とは何か・人間の神秘と不思議・可能性に満ちた人間であることを学び続   けましょう。
 
 *乳幼児期が人間形成・人格形成の基礎です。ですから、私は生涯責任を持てるよう実践を続けま    す。
 
 *生涯、責任を持つよう努力しているので、卒園後も卒園家族が来ることを望んでいます。お互いに   助け合って楽しい生活環境を日々創造し続けましょう。
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